開湯以来、今も変わらず湧き出る湯本・塔ノ沢温泉の、歴史と由来をご紹介します
今では「箱根二十湯」とも言われるほど箱根には数多くの温泉場がありますが、
箱根湯本温泉の開湯は、なんと奈良時代。
757年に泰澄弟子“浄定坊”が湯本温泉を開いたと伝えられています。
湯本温泉の開湯について、江戸中期の俳人で古典学者でもあった北村季吟が、
元禄二年(1689年)に著した『湯もとの記』にも記されています。
箱根の温泉の始まりは、湯本温泉の発見から始まっているのです。
1,200年もの歴史を誇る箱根の温泉では、過去様々な著名人との関わりがありました。
箱根湯本駅から箱根山方向を見ると、山頂に向って大きな象の背中のようにどっしりとした尾根が続いている湯坂山が見えます。
湯坂山という名は「温泉の出る急坂の山」という意味でつけられたそうですが、その由来通り、この山にある横穴からは今でもこんこんと温泉が湧き出しています。
豊かな温泉が自然湧出する湯坂山の麓に広がる湯本温泉は、箱根二十湯の中でもっとも古い温泉です。